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Japan Study Group of Peripheral Vascular Regeneration Cell Therapy(JPRCT)

 設立趣意

  最近の再生医療の進歩は目覚しく、実験的段階から臨床的段階へと大きな一歩を踏み出しておりますことは先生方もご承知のところでございます。そこで、このような時期を迎え、血液透析による治療や糖尿病の罹患で大血管をはじめ中・小血管、微小血管に血管障害をお持ちの患者さんの苦しみを少しでも軽減すべく、骨髄細胞、末梢血幹細胞移植などによる血管再生治療が進歩してまいりました。

  現在、糖尿病性腎症などに起因した慢性腎不全で慢性維持透析を受けられる患者さんは1年に1万人増加しております。そして、このような患者さんは糖尿病、血液透析に加え、四肢の虚血、さらに病状は進んで潰瘍形成、壊死、そして四肢切断の不幸となります。また、糖尿病性腎症から血液透析に至った患者さんの四肢虚血は広範な血管障害を原因としているだけに、従来の血管拡張薬、バイパス術などでは充分な対応がとれない現状にあります。

  そこで、このような患者さんの四肢切断を何とか避けたいものと、自己末梢血幹細胞移植による血管再生が検討され、われわれの施設でも100例を超える患者さんに試みられ、70%弱の患者さんの四肢切断が回避されております。この成績は全ての切断例を根拠としたものですが、四肢を切断された患者さんの中には末梢側の切断ですむならと壊死、感染などを合併していても強く細胞移植を望まれる方々も多数おられます。したがって、患者さんの満足度としてはもう少し治療効果があがっているものと考えております。

  さて、このような現況にある細胞移植による血管再生治療ですが、未だ厚労省の保険適応とはなっておりません。そこで、われわれは多くのご施設に共通のプロトコールで細胞移植・血管再生治療の研究にご参加いただき、その成績をもって厚労省には保険適応を認めていただくようお願いして行くことを目指し、末梢血管再生治療研究会を組織して多施設共同研究を進めていこうと計画いたしました。



平成18年1月1日
特定医療法人 北楡会 理事長
川村 明夫


バナースペース

末梢血管再生治療研究会

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社会医療法人北楡会 札幌北楡病院

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